【これが現実】保育士の離職率が高い9つの理由

保育園.jpg


3年ほど保育園に勤めたことがあります。
といっても保育士ではなく、事務を含む雑務等を行う立場でした。
ですが、給与体系は保育士と全く同じ。
だから、自分と同じ給与で働く保育士さんたちの現実をみてきました。
あまりに過酷な業務内容と理不尽な処遇にこりゃー離職率も高いわけですわと納得しました。

そこで、離職率が高いと思われる理由を箇条書きにまとめてみました。

■目次


 ▶1.昼休憩はあってないようなもの
 ▶2.園内の掃除は隠れた重労働
 ▶3.経営者との距離が近すぎる
 ▶4.サービス残業が当たり前
 ▶5.保護者には尋常じゃない気の使い方
 ▶6.女性だらけの職場。陰口は日常茶飯事
 ▶7.休みが少ない
 ▶8.とにかく安い給料
 ▶9.重たい責任
 ▶では、どうしたら離職率を下げられるのか?

■1.昼休憩はあってないようなもの


0・1歳児以外のクラスは給食を園児と一緒に食べるのでゆっくり味わってなど食べられたものではない。その後お昼寝の準備をさせたら、園児全員分の連絡帳を記入。
日誌等の記録、制作の準備、掃除など、やることは盛り沢山。職員会議が開かれる日もあります。

目次にもどる





■2.園内の掃除は隠れた重労働


各クラスの掃除以外にもトイレ掃除(職員用、園児用)、園庭の草刈り、夏場のプール掃除、窓ふき、下駄箱。

毎日毎日です。これを昼休憩(!?)中に交代でやります。これだけあるので、交代といってもやらなくて良い日なんてありません。

特にトイレ掃除は大変。園児用の小さな便器が沢山あり、また汚れ方も大人とは違います…

目次にもどる


■3.経営者との距離が近すぎる


たいてい、園長の立場の人が経営者であり、小さな保育園の中で全ての職員の業務を日々見ることが出来ます。

名前だけの園長という人もたまにいるようですが。私が勤めていたところは毎日朝から晩まで事務室内におり、全ての業務に口を出してくる、最悪のパターンでした。ちょっとでも無駄な経費があればすぐ文句を言われます。

絶対服従が当然、ワンマン社長みたいなものです。

目次にもどる


■4.サービス残業が当たり前


園内にいる時間は残業代も支給されてました。
ですが、先生たちの持ち帰りの仕事量は半端ないです。
昼休憩中に終わらなかった制作の残り(というか、絶対終わらない)、保護者用のお知らせやクラスだより作成、発表会や運動会があれば衣装の制作・ダンスや出し物の準備。これが大変です。ダンスや出し物は音楽探しから振付、子供たちの立ち位置を全て一から考え、衣装を手縫い、劇などはバックの景色を段ボールで作ったり。幼稚園は衣装など保護者に作らせたりしますが、保育園は基本働いている保護者達、負担をかけられません。
ていうかそんなもの作らせたらどんだけクレーム受けるか。帰宅してから2~3時間のサビ残は日常のようでした。
目次にもどる





■5.保護者には尋常じゃない気の使い方


変わった保護者たくさんいました。

先にも書きましたが、忙しく働く保護者たちです。

園から少しでも負担になるようなことをお願いすれば不満がでます。

目次にもどる


■6.女性だらけの職場。陰口は日常茶飯事


中学生かよってくらい、いない職員の陰口が止まりません。

保育士を長く続ける人はわりと気の強い人間が多いです。自分の保育に自信を持っています。

少しでも自分の信念と違えば、陰でボロクソにこき下ろしてました。でも表面上は仲良しぶるんですよ、怖かった。
人間関係で辞めていく人、多かったです。

あ、天使のように優しい人もいましたよ!こういった陰口に関わらずに上手にあしらえる大人の先生ももちろんいます。

目次にもどる


■7.休みが少ない


保育園は土曜もあるので、週5~6の出勤です。

お盆休みもありません。夏休みは交代で、3日くらい。

先輩のスケジュール優先なので、若い人は飛び石になってしまうことも。有給なんて、あってないようなもの。

目次にもどる


■8.とにかく安い給料


これだけの環境で、ひと月の手取り15万を切ってました。

他の職業と比べて平均月収が10万以上安いと言われていますね。

政府が保育士の給与を上げよう!なんて案を出してましたが、それは数千円から1万円ですって。それっぽっち増えたからなんだっつーんだってレベルですよ。

目次にもどる





■9.重たい責任


子供たちの命を預かる仕事です。
乳児は一人当たり1~3人、年長児は一人あたり20人以上担当します。ちょっとでも目を離せば何が起こるかわからない。

アレルギーの子には気を使うし、持病を持った子もいる。それぞれ慎重な対応が必要です。油断から間違いを起こせば、最悪なケースも考えられます。

目次にもどる

■では、どうしたら離職率を下げられるのか?


ざっと思いつくだけでもこれだけの離職理由があります。

もちろん、園によって違うことはたくさんあります。経営母体がお金持ちであれば、職員もたくさんいて休みが取りやすかったり給与も多少は多いかもしれません。性格の良い先生だってたくさんいます。

でも、現実には私が書いたような環境が多いようです。色々なところに勤めてきた先生たちの話を聞いたので、私が勤めたところが特殊なわけではないそうです。

保育園に勤める前は普通のOLをしてましたが、昼休みは1時間しっかり取るし、暇な時間はネットすることも出来たし、ちょっと気晴らしにコンビニにコーヒーでも買いに行こうとかできました。持ち帰りの仕事なんてなかったし、夏休みも正月休みも1週間以上あり、有給もちゃんと申請できました。そして給料は保育園より多い。

だからあまりの違いに驚きました。ほんとに子供が好き!!な人じゃないと続けられないです。

ちなみに、私も保育園に在職中に保育士の資格を取りました。まだ一度も保育士としては働いたことがありませんが、退職した今、この資格を使って再度保育園に就職するかと考えたら、2の足を踏んでしまいます。取るだけ取って、終わりそうな気がします。
じゃあどうしたら保育士の離職率が下げられるか。

やっぱり給与をあげるしかないんじゃないでしょうか。

重労働と責任の重さから言ったら看護師さんと同等と思えます。看護師の平均年収は500万超えるという情報もあります。保育士は半分程度。夜勤はないので、その分を考慮したとしても350~400万くらいもらってもいいと思うのです。

さて、どうやったら上げられるのですかね。

ちょっと考えてみました。

・政府が予算を増やす
保育士の給料は親御さんからの保育料、国からの負担金・補助金、都道府県からの負担金・補助金で賄われています。
保育料を上げるのはなかなか難しいと思うので、政府からの予算を上げることが出来ればいいのでは。

・有料のサービスを増やす
保育料を上げるのは難しくても、通常保育時間終了後(16時以降)に空いた保育室で習い事(ピアノ、英会話、ダンスなど)を希望者に受けさせるということをやっている保育園もあるようです。通常保育だけでも手一杯なのはわかりますが、こういったサービスを増やすことが出来れば収益アップできて給与に反映できるのでは。

・保育士ひとりあたりの担当人数を増やす
リスクを考えるとあまりお勧めできないですが…なお現状保育士の配置基準は以下のようになってます。
・0歳児:保育士1人につき子ども3人
・1、2歳児:保育士1人につき子ども6人
・3歳児:保育士1人につき子ども20人
・4、5歳児:保育士1人につき子ども30人
※これに加えて、「定員90人以下の施設にあってはこの定員のほかに1人以上の保育士を配置しなければならない」「配置する保育士の数は、常時2人を下回ってはならない」という基準があります。

・企業が負担するような税制を作る
保育士不足が解消すれば待機児童が減り、優秀な女性社員の早期復帰が望める、となれば企業からの税収入を期待できないでしょうかね。無理かな…

いずれもすぐ!対応可能!という案ではないですね。現実は厳しい。でも少しずつでも過酷な重労働の中頑張って働いている保育士さんたちが報われればいいなと思います。やっぱり働きに見合った賃金を得られることって働くモチベーションを上げられると思うので・・・

目次にもどる